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【16.05.13】オスプレイ運用無制約 日本が提起

日米合同委内部文書示し笠井議員追及

 
墜落事故が相次いでいる米海兵隊の垂直離着陸機MV22オスプレイの沖縄配備への反対世論が全国で巻き起こる中、日本政府が配備中止を求めるのではなく、逆に運用に制約を課さず、国内を自由勝手に飛行できる方策を米側に提起していたことが判明しました。2012年7月26日に開催された「オスプレイに関する日米合同委員会(概要)」と題された内部文書(防衛省作成)を、日本共産党の笠井亮議員が13日の衆院外務委員会で示しました。

オスプレイは同年4月にモロッコ、6月に米フロリダで相次いで墜落事故を起こし、日本政府は当時、安全性を確認するまで運用させないとの立場を表明。同年9月の合同委で運用ルールを決め、「安全宣言」で配備を容認するに至りました。

しかし、内部文書によれば、日本側は7月の合同委で「オスプレイの運用に制約を課すことなく取り得る措置」を議論する方針を説明。「オスプレイの安全性を効果的にアピールする」方策として、事故報告書の早期提出▽再発防止策▽低空飛行訓練への配慮―の3点を米側に進言していたことが分かりました。

笠井氏は、「米側に墜落事故の徹底究明を迫るべき立場の日本が、反対に『安全性を効果的にアピールする』方策を提案するとは本末転倒だ」と批判。普天間基地(沖縄県宜野湾市)配備後に、基地外のヘリモード飛行など、12年9月の合同委合意に違反する運用が常態化しているのは、日本側が提起した「運用に制約を課すことなく取り得る措置」を具体化し、“抜け穴”を容認しているからだと追及しました。

若宮健嗣防衛副大臣は、「(文書は)公表した資料でなく、真贋や位置づけについてお答えは控えたい」と述べるにとどまりました。

笠井氏は、公表内容と内部文書のやり取りが全く異なることを指摘し、合同委のやり取りの全貌を国会・国民に明らかにするよう求めました。

【日米合同委員会】 日米地位協定25条に基づいて設置されている、在日米軍に関する諸問題を協議する政府間機関。日本側代表を外務省北米局長、米側代表を在日米軍司令部副司令官が務める官僚・軍人のみの構成で、その運営の不透明性から「密約の温床」とも呼ばれています。

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