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【16.03.18】思いやり予算 血税で最新兵器整備

衆院外務委で笠井氏/新特別協定を批判

 
在日米軍駐留経費負担(思いやり予算)の支出を今後5年間(2016~20年度)延長する新しい特別協定が18日衆院外務委員会で採択され、自民、公明、民主、維新、おおさか維新、生活、改革の賛成で可決されました。日本共産党は反対しました。

日米地位協定上、日本に負担義務のない思いやり予算が1978年度に始まって以降、基地労働者の福利費や給与本体、隊舎・家族住宅等の施設整備費、光熱水量費、訓練移転費など、30年以上にわたる負担総額は7兆円に達しようとしています。

反対討論に立った日本共産党の笠井亮議員は、本協定が昨年4月に結ばれた日米新ガイドライン(軍事協力の指針)の下で協議・締結されたものだと指摘。「日米安保条約を文字通り地球規模の軍事同盟に転換し、在日米軍の駐留と日本による経費負担をその不可欠の要素に位置づけるものだ」と強調しました。

今回の協定では、今後5年間の日本側負担総額が9465億円となり、これまでの5年間の総額よりも133億円増額されます。

笠井氏は、日本が負担する基地労働者は米国の最新兵器の「維持・整備」等への人員増加のため過去最高の2万3178人にのぼり、隊舎や家族住宅などの施設整備費も「各年度206億円を下回らない」としており今後の予算拡大は必至と告発。戦争法の強行や辺野古米軍新基地建設(沖縄県名護市)の推進とともに、安倍政権の「米国いいなりの異常な追随姿勢はあらわだ」と批判しました。

採択に先立つ質疑で、笠井氏は、今回の協定により日本側が労務費を負担する米軍基地従業員数を過去最多まで引き上げることにふれ、その内訳を明らかにするよう追及しました。

若宮健嗣防衛副大臣は、F35戦闘機やP8哨戒機、オスプレイ、Xバンドレーダー、イージス艦、無人機グローバルホーク、F22戦闘機など、日本に配備される米軍の最新兵器の「維持・整備」に従事する労働者を増やすと説明しました。内訳は、横須賀・佐世保の両基地で約460人、岩国・横田の両基地で約380人増やし、日本側の労務費負担の上限を1068人分引き上げるとしました。

笠井氏は、外務省が1987年に締結された最初の特別協定時に「5年間に限る」「その後、廃止になる」と国会で明言しておきながら、30年近く更新されてきたことを指摘。「理不尽な負担のために税金を投入し続けることは許されない」と批判しました。

岸田文雄外相は「毎回毎回、協議にあたり、さまざまな観点を総合的に判断し、締結する努力を続けてきた」と弁解しました。

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