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【11.12.12】核兵器禁止条約実現へ、非核の政府の会がシンポ

 非核の政府を求める会は12日、東京都千代田区の主婦会館プラザエフで、「“NPT(核不拡散条約)合意″実行へ進む世界、問われる日本」をテーマにシンポジウムを開きました。核兵器禁止条約の交渉開始に向けて日本の政府、平和運動が果たすべき役割を討論しました。
 6人のパネリストが報告しました。藤田俊彦・前長崎総合科学大学教授は、今年の秋の国連総会で核兵器条約の早期締結交渉をただちに求める非同盟国提案の決議が採択されるなかで、「非同盟と同盟諸国との対抗関係が鮮明になった」と指摘。日本政府の提案は「究極的廃絶」論の立場から核保有国の核兵器廃絶の先のばしに手を貸していると批判しました。
 原水爆禁止日本協議会(日本原水協)の高草木博代表理事は、「核兵器全面禁止アピール」署名約102万人分を国連に提出し、国連加盟国代表に交渉開始を求める文書を配布したと報告。国連第1委員会でのドゥアルテ上級代表の報告でも日本原水協の活動が紹介されたことをのべました。
 日本反核法律家協会の大久保賢一事務局長は、「非核法」など国内法の必要性や「核兵器禁止条約」への展望を報告。「核兵器の使用はありうるというのが日本政府の姿勢だ」と批判しました。
 日本共産党の笠井亮衆院議員は、非核平和の世界をめざして前進する東南アジアの流れなどをあげ、民主党政権が「究極的廃絶」論の立場に立ち戻ったことにも言及し、「米国の『核の傘』に頼る戦略のない日本外交が問われている。核兵器禁止条約・交渉開始のイニシアチブを発揮する日本に変えよう」と訴えました。
 千葉大学教授の栗田禎子氏は、中東の革命的状況によって非同盟運動、核兵器廃絶の動きがさらに発展するだろうとのべました。
 国際ジャーナリストの三浦一夫氏は、オバマ大統領誕生以来のアメリカの政治状況について検証しました。
(2011年12月13日「しんぶん赤旗」より)

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