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【11.09.20】築地市場きりさく環状2号線の工事強行問題で国交省ただす

国交省をただす笠井議員ら
東京都は都市計画道路環状2号線建設のため築地市場内での工事を6月に開始しました。清水ひで子、かち佳代子両都議とともに、事業を認可した国交省をただし、築地市場の豊洲移転を前提にした認可は見直すよう求めました。
 環状2号線は江東区有明から千代田区神田佐久間町に至る約14キロの環状道路で、「外堀通り」の名ですでに一部が供用されています。路線のうち工事に未着手だった晴海―汐留間約1.8キロは07年12月に国交大臣により都市計画事業として認可されました。この区間には東京都中央卸売市場築地市場がふくまれ、以前は地下をトンネルで通る計画でしたが、市場の豊洲移転を前提に地上方式に変更され、市場南側の隅田川を橋梁でわたり、市場を切り裂き、青果門付近で地下に入る計画になっています。ことし6月に施行者である東京都が市場内での工事を強行、現在、仮設桟橋の構築がすすめられています。こんごさらに既存桟橋の撤去、一部建物の解体、仮設道路の建設へとすすむ計画です。こうした工事は市場の機能や営業に重大な影響を及ぼすもので市場関係者から強い批判の声があがっています。事業を都市計画法に基づき認可したのは国交大臣で、東京都とともに国交大臣の責任や対応が問われています。
 笠井議員らは、工事が行われている場所は生鮮食料品の運搬・移動にとって重要な動線になっていることを市場関係者の声もまじえながら指摘。さらに、①農水省がことし3月に策定した「第9次中央卸売市場整備計画」では、8次計画にあった「築地市場は廃止する」との記述がなくなり、逆に「中央拠点市場」として整備を促進する市場として水産でも青果でも築地市場が明記されていること。豊洲地区の状況も土壌汚染問題や液状化問題が深刻で、9次計画には「新設市場―豊洲地区」との記載があるものの、農水省は「整備計画への記載は直ちに開設の認可を意味するものではない」(9次計画を持ち回りで審議した農水省の「食料・農業・農村政策審議会食品産業部会」での議事要旨)などとしていること、②事業が認可された07年12月当時の状況は、都は豊洲地区の土壌汚染について専門家会議を設置し検討している真っ最中で、国も「東京都に対し、食の安全性や信頼が確保されるよう科学的見地に基づき万全の対策を講じるとともに、消費者等に対して対策の内容等について十分な説明を行い、その理解を得るよう求めているところ」「(都から移転の認可申請があった場合には)「適切に判断していきたい」(07年11月27日笠井議員の質問主意書に対する福田内閣の答弁書)という段階で、「開設が間違いなく安全であるという認識がなければ卸売市場の開設認可はすべきものではない」(08年5月15日衆院農水委での若林正俊農水相の答弁)としていたこと、などを示しつつ、事業認可はおよそ適切・妥当とはいえず、見直すよう求めました。
 国交省の担当者は、豊洲への移転は「蓋然性が高いと判断した」などとのべ、この間、農水省への直接の確認などは行なってこなかったことを明らかにしました。また、市場関係者の声などは都に伝えたいとのべました。
 

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