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【10.02.25】築地市場移転問題と都市農業振興について農水相ただす

質問する笠井議員
 衆院予算員会第6分科会で、築地市場移転問題と都市農業の振興と農地の保全について取り上げ、赤松広隆農水相らの見解をただしました。農水相は築地移転について「安全について一切問題がないとならなければ認めるわけにはいかない」と答弁、都市農地についても「関係省庁と連携をとり支援策を施したい」とのべました。

【築地市場移転問題】
 築地市場の移転について笠井議員は、赤松広隆農水相が昨年9月の就任会見で「安全だと納得できなければ絶対に(移転認可の)サインをしない」とのべていたことを指摘。発ガン物質による高濃度の汚染や地層に関するデータを隠蔽するなどしてきた東京都のやり方に不信が広がっており、都が汚染をさえぎるとしている有楽町層についても、都の専門家会議の元座長が「完全に連続とは考えにくい」とのべていることを紹介し、これでは国民が納得できる状況ではないとただしました。
 郡司彰農水副大臣は「不透水層の調査については東京都がきちんと行い、そのことがクリアされ、(申請が)国にあがってきた段階で国が判断するのが大原則」との認識を表明。
赤松農水相は「安全について一切問題がないとならなければ認めるわけにはいかない」「市場に関することは最終責任は国にあり、全部とりしきってやっていきたい」と答弁。
 笠井議員が都議選で民主党がマニフェストに「移転に民主はNO」と掲げ、鳩山由紀夫代表(現首相)が築地で第一声を行い「豊洲に移してはならない」などと演説したことを示し、国として毅然とした態度をとるよう求めたのに対し、赤松農水相は「ご指摘の通り。そういう姿勢で厳正、適確に対応してまいりたい」と答えました。
 この問題の最後に笠井議員は、「規制緩和」の名のもとに、「セリの原則」の廃止や商物一致の原則の緩和、買い付け集荷の自由化、委託手数料の自由化など、弱肉強食の路線が卸売市場に押し付けられてきた問題を追及しました。笠井議員が卸売市場法の2度にわたる改正など一連の措置の結果、「一体市場は活性化したのか、対策はうまくいったのか」と認識をただしたのに対し、赤松農水大臣は「結果的には必ずしもそういう結果にはなっていないところもある」、「食の流通の中核を担うのは卸売市場なんどということを大切にしていきたい」と答えました。


【都市農業の振興と農地の保全】

 笠井議員は、都市農業の振興と農地の保全について、国が本腰を入れて取り組みを強めるよう求めました。
 都市農地については、国土交通省の社会資本整備審議会の小委員会が昨年6月に「都市政策の面からも積極的に評価し、農地を含めた都市環境のあり方をより広い視点で検討していくべき」との報告書を策定。都市農地は宅地の供給源などとしてきた施策を転換する流れがおきています。
 ところが報告をうけ、都市計画制度の見直しに関する小委員会が新たに発足したにもかかわらず、新政権になって審議が中断しています。笠井議員は中断の事情をただし、報告書の指摘について国交省の認識をただしました。
 国土交通省の藤本祐司政務官は、新政権のもとで審議会の見直しを検討している中で小委員会の開催も見合わせているもので、「都市内の農地のあり方については引き続き重要な課題として考えていく」とのべ、近く検討を再開する意向を示しました。
 笠井議員はJA東京中央会が、都市農地を都市政策に位置づけ、税制の見直しをと求めていることなどを紹介し、国としての取り組み強化を要望。
赤松広隆農水相は「都市農業をしっかり応援していけるように、固定資産税や相続税の問題もあるので、財務省や国交省などとも連携し支援策を施したい」とのべました。
◆審議録(PDF/bt_20100430111216.pdf
(写真は衆院TVのインターネット中継から)

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