オバマ氏発言で参考人の受け止めを質問
衆院安全保障委員会は二十三日、「防衛省設置法の一部改正案」についての参考人質疑を行い、東京大学大学院の田中明彦教授と拓殖大学大学院の森本敏教授が意見を述べました。
笠井亮議員は、オバマ米大統領が四月五日にプラハで「核兵器のない世界」の実現を追求していくと宣言し、「核兵器を使用したことのある唯一の核兵器保有国として行動する道義的責任がある」と述べたことについて、両氏の受け止めをたずねました。
田中氏は「アメリカの長期的ビジョンの一つのあり方である。日本が協力していくことは当然であり、核兵器が削減されることは望ましいことだ」と発言しました。森本氏は「オバマ大統領の核心的な政治信条ではないか」と述べ、「米ロの軍縮交渉が今年七月からすすめば、これを軸に、その他の核兵器国をこの交渉に招き入れ、グローバルな核軍縮が進むのであれば歓迎すべき提案・イニシアチブである」と発言しました。
笠井氏は、法改正で防衛省が進めようとしている組織改革について、「昨年の田母神俊雄前航空幕僚長の問題は、今回の組織改革で対応できると考えるか」と質問。森本氏は「(防衛省改革で)自衛隊、防衛省の構成員がバランスのとれた国際認識、国際常識を幅広く共有しているという教育や訓練のあり方が確保される必要がある」と発言しました。
(しんぶん赤旗/2009年4月27日より)
(会議録/bt_20090513140237.pdf)