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【08.02.13】有明コロシアムで志位委員長迎え演説会、1万2千人が参加

「東京で比例2議席以上を」と熱気があふれました

声援にこたえる笠井議員、志位委員長ら
情勢と響き合う党綱領
政治の軸足を国民に
東京演説会に1万2千人 志位委員長が訴え
(2008年2月14日(木)「しんぶん赤旗」より)

 
首都から総選挙勝利の大波を起こし、衆院比例東京ブロックで二議席以上の獲得を―日本共産党の志位和夫委員長の全国遊説スタートとなる演説会が十三日夜、東京都江東区の有明コロシアムで開かれ、この冬一番の寒さをついて都内各地からバス百八十四台などで一万二千人が参加しました。笠井亮衆院議員と池田真理子、谷川智行、とくとめ道信・各衆院比例候補と小選挙区二十五候補が決意を表明。候補者が紹介されるたび「頑張れー」とかけ声が飛びました。
 俳優の米倉斉加年さんは、「一部の強い者のための政治ではなく99%の国民のための政治を望みます。憲法九条を掲げ戦争をなくす先頭に立つ日本共産党に期待します」と激励のあいさつをしました。
 志位氏はまず、福田内閣が自民党政治の行き詰まりを打開する彼らなりの「旗印」も掲げられないなかで、日本共産党の綱領は内外の情勢と響き合っていると指摘。「政治の軸足を、アメリカと財界・大企業から主権者である国民に移す」という綱領の立場が、いまでは多くの人々に自然に受け入れられるようになり、「日本の政治は新しい政治を生み出す歴史的転機にきている」と述べました。
 その上で志位氏は、今日の日本政治の異常さと打開の道筋を二つの柱で解明しました。
 第一の柱は、「ルールなき資本主義」の問題です。
 志位氏は、その一番深刻なあらわれである貧困と格差の広がりの根源にある人間らしい雇用の破壊と、それに追い打ちをかけている社会保障の切り捨てに言及しました。人間を使い捨てにする派遣労働の問題では、衆院予算委員会での自らの質問に福田康夫首相も「決して好ましいものではない」などと認めたことを紹介。「それなら、日雇い派遣は禁止し、安定した雇用に移す責任を政治が果たすべきではないでしょうか。規制緩和路線をやめ、規制強化に舵(かじ)を切り替えるべきです」と力を込めました。
 この質問には「希望の光が見えた」「経営者だが、キヤノンのようなやり方が普通になるとすべての企業がだめになる」「共産党でなければできない質問だ」など激励の声が次々寄せられました。
 志位氏は、日本共産党は大企業の横暴勝手に正面から立ち向かい、全国の職場でたたかう仲間と結びついている党だと強調。「人間らしい雇用のルールを打ち立てるために力を合わせよう」と力強く呼びかけ、拍手に包まれました。
 もう一つは、地球温暖化問題です。志位氏は、日本政府が「二つの恥ずかしい態度をとっている」と指摘。(1)国際社会では二〇二〇年までの温室効果ガス削減の数値目標の設定を邪魔し、同年までの中期の削減目標を掲げていない(2)国内では、排出量を減らすどころか、増やしておきながら、財界に削減を義務付ける協定を結ぶ意思もない―という二点をあげ、「日本の『ルールなき資本主義』は、若者やお年寄りの未来だけでなく、人類の未来も破壊しようとしている。ここでも大転換が必要です」と訴え、拍手を受けました。
 第二の柱は、「アメリカいいなり」の問題です。
 志位氏は、米兵による沖縄での女子中学生暴行事件について怒りを込めて抗議するとともに、米軍に「綱紀粛正」「再発防止」を申し入れるだけの政府を批判。「『再発防止』というなら基地を撤去させるしかない」と力説しました。
 「世界を見てほしい。外国の軍事基地を強化し、海外派兵に熱中し、憲法まで変えようとしている国が日本以外にあるのか」―こう問いかけた志位氏は、東南アジア友好協力条約(TAC)が世界人口の57%が参加する平和の共同体に発展していることなどを紹介。「綱領では、安保廃棄、独立・平和・中立の日本、憲法九条を生かした平和外交を進めると明記している。平和の願いもこぞって共産党に託してください」と述べ、大きな拍手に包まれました。
 続けて志位氏は、自民党政治の行き詰まりを悪い方向に「打開」する道として自民と民主の「二大政党」の「大連立」がいつでも再燃しかねないことを警告しました。民主党については「『対決』をいえども中身なしだ」と指摘。道路特定財源の問題でも「道路中期計画」の「見直し」まではいうが「道路はつくり続ける」という立場で、地方では「オール与党」の一員として無駄な道路をつくってきた同党の姿を示しました。
 また、両党には海外派兵の恒久法整備と消費税増税という二つの危険な接点があるとして、「日本共産党はこの動きに正面から立ちはだかります」と決意を込めました。
 最後に志位氏はこの間、経済同友会終身幹事の品川正治さんからも、ラテンアメリカの国々からも、期せずして「新しい社会主義」という同じ言葉が聞かれたことにふれ、「二十一世紀が、人類が資本主義から社会主義へと踏み出す世紀となることを予感させます」と強調。「日本共産党という党の名を高く掲げて頑張りたい」と述べ、党躍進への支援を呼びかけると聴衆は大きな拍手でこたえました。
 都内で働く女性(30)は「初めて共産党の演説会にきたけど、盛り上がっている雰囲気に圧倒された。米倉さんの語りにもちょっと感動してジーンとしました。日雇い派遣の話が出たけど、公務関係の職場でも非常勤で月収十万円のワーキングプアの実態があります。非常勤の雇い止めを何とかやめさせたい」と話していました。

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