戦争は障害 中止させよ
笠井氏質問
インド洋への海上自衛隊派兵の根拠法であるテロ特措法が期限切れとなる一日、日本共産党の笠井亮議員は衆院テロ特別委員会で質問に立ち、アフガニスタン上院からも、多国籍軍の一員である英軍幹部からも、軍事的解決ではなく政治的解決を求める声があがっていることを挙げ、テロ根絶に向け、「今こそ、日本外交の出番だ」と力説しました。
笠井氏は、先の参院選で示された民意、新しい国会の力関係、延長を許さないという世論が存在するなかで、失効という歴史的な日を迎えたと指摘。今後は、同様の軍事支援を新たに行うのかが問われる「新たな段階に入る」と述べました。
奥田紀宏中東アフリカ局長は、笠井氏に求められ、アフガニスタンでは現在、カルザイ政権自身が「平和と和解のプロセス」として、武装勢力との政治的な対話による和平を追求する方向に歩み始めていることを「前向きな動きだ」と報告。高村正彦外相は「アフガン政府の和平推進に向けた努力を積極的に支援していく」と述べました。
笠井氏は「そうであるなら、米軍などによる報復戦争という政治的プロセスの障害となる軍事行動は中止させるべきだ」と要求。高村外相は「力の行使も必要だ」と述べ、新たな派兵に固執する立場を示しました。
笠井氏は、米軍などによる掃討作戦の中止を求めたアフガニスタン上院の決議(五月)や国連報告書(九月)とともに、英軍のジョク・スターラップ参謀総長も「アフガニスタン問題や世界中の問題を軍事的に解決できるとの誤解が広がっているが、誤った認識だ」「全体的にみれば、これらの問題は政治的にのみ解決できる」と発言(十月二十五日)していることを示し、「(政府も支援するという)『平和と和解のプロセス』を台無しにすることはやめるべきだ」と重ねて求めました。(2007年11月2日しんぶん赤旗より)
(会議録/bt_20071212160557.pdf)