高い保険料の年金天引き不安 年寄り、病人に人並みの生活を
(記事は2007年10月23日付「しんぶん赤旗」より)
日本共産党東京都委員会は22日、75歳以上の人を対象にした後期高齢者医療制度の来年4月実施を中止・撤回し、70-74歳の人の医療費窓口負担2割への引き上げをやめることを求める要請書を舛添要一厚生労働省にあて提出しました。日本共産党の小池晃参院議員、笠井亮衆院議員が同席しました。
要請には、日本共産党の徳留道信、池田真理子衆院比例両候補、田村智子都副委員長、かち佳代子都議や岩田康男三鷹市議(都後期高齢者広域連合議会議員)をはじめ地方議員、都内各地から集まった58人が参加。地域の深刻な状況や同制度への不安や怒り、要望を訴えました。
同制度の対象となる77歳の女性=町田市=は、後期高齢者医療制度が実施されれば、いまよりも高額の保険料が年金から天引きされると不安を語り、「貧乏人と病人と年寄りは死ねという制度ではないか。人並みの生活ができるようにしてほしい」と訴えました。
また、「地域の相談をうけるなかで、この制度は高齢者の健康と暮らしを追い詰めていくものだと感じる」「4都県の広域連合長が同制度への要請をしたが、厚労省は検討をしているのか」「医療は、社会保障制度の問題だ。国は、医療負担を国民でなく、社会的責任をもつ大企業に求めるべきだ」などの発言が相次ぎました。
厚労省保険局の高齢者医療制度施行準備室・老人医療企画室の担当者は、「都道府県や市町村などたくさんのところから意見を受けている」「(制度施行の不安など)心情は存じている」と答えました。
要請後、参加者は小池、笠井両議員に同制度の4月実施中止を求める国会請願などの署名約8800人を手渡しました。両氏は「皆さんと一丸となり、制度中止のために全力を尽くす」と語りました。