弁護士会が憲法シンポ
笠井議員出席
第二東京弁護士会が主催し、日本弁護士連合会などが共催する憲法シンポジウム「どうする どうなる 憲法9条」が十五日、都内で開かれ、約六百五十人が参加しました。各党の衆院議員が、憲法九条と改憲手続き法案について党の立場を報告。議論の視点を提示した日弁連の平山正剛会長は「戦後、近隣諸国が日本を信頼したのは、われわれが思う以上に憲法九条によったのではないか」と述べました。
自民党の保岡興治議員は「自民党の新憲法草案が日本を戦争する国にするものだという非難はまったくの誤解」と言い訳し、九条二項を削除し「自衛軍」を明記する同草案を説明しました。
公明党の赤松正雄議員は「公明党は『加憲』の立場。九条も議論の対象だ」と指摘。民主党の仙谷由人議員は、現行憲法と自衛隊の実態との乖離(かいり)を強調。「(改憲)国民投票は国民の主権行使だ」と改憲手続き法案を合理化しました。
日本共産党の笠井亮議員は「二十一世紀の今こそ憲法九条が大事になっているが、この手続き法案が九条改憲の条件づくりであることは、安倍首相自身の言明からも明らかだ」と指摘。法案のねらいと不公正・非民主的な中身を批判しました。
また、五月三日までに法案を成立させようとしている改憲諸党の動きを批判し、「国民は、そんなことを憲法施行六十周年の記念日に望んでいるのではない」と強調しました。
パネルディスカッションでも、植野妙実子中央大学教授が、改憲手続き法案の問題点をあげ「憲法改正のための手続き法といわざるえない」と指摘。東京大学の姜尚中教授は「日本は平和憲法をスタンダードとして、新しい多国間枠組みのベースにしてほしい」と述べました。
(2007年3月16日/しんぶんより)