アメリカ追従外交の転換を
外務委員会で笠井議員要求
「人類と核兵器は共存できない。政府の外交政策転換を求める」。日本共産党の笠井亮議員は七日、衆院外務委員会で、核兵器廃絶をめぐり、米の「核の傘」に頼る日本政府の姿勢をただしました。
笠井氏は、唯一の被爆国である日本政府として、原爆展開催などで、広島、長崎の被爆の実相と被爆者の訴えを広く世界に知らせるため本腰を入れるべきだと強調。塩崎恭久外務副大臣は「過去のことを後世に伝える」ことの必要性に言及しました。
笠井氏は、米国が核兵器廃絶に逆行する動きを強めていることを、昨年5月のNPT(核不拡散条約)再検討会議で、2000年の同会議が合意した核兵器廃絶の「明確な約束」をほごにし決裂させたことなどを例にあげ指摘。「米国は核兵器使用も含めた先制攻撃戦略をとっている。被爆国日本が一方で米の抑止力に頼っていて、世界に核廃絶を訴えても説得力を持つか」と迫りました。
麻生太郎外相は「政治は理念、理想だけでなく現実に対応しなければならず、いろいろな形での日本への攻撃に対応するにはしかるべき抑止力に頼らざるを得ない」などとのべ、米国の核政策への依存を合理化しました。
笠井氏は「米軍再編も、米の『核抑止力』に依存しながら進めていくものだ。そういう形でやるかぎり核兵器問題でも打開はない。唯一の被爆国日本が確固として米国に核兵器廃絶に向けて踏み出せといわない限り、決断はしないだろう」と強調しました。(しんぶん「赤旗」より)
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