閲覧可能データベースに保存 笠井氏が追及
日本共産党の笠井亮政策委員長は14日の衆院予算委員会で、自衛隊内部で容易に閲覧が可能なデータベースに、政府が当初廃棄したとしていた南スーダンPKO(国連平和維持活動)の日報が存在していた可能性を指摘し、隠ぺいの責任を厳しく追及しました。
稲田朋美防衛相は、昨年12月26日に「発見」されたとする日報について、作成した派遣部隊以外にも、「さらに範囲を広げて捜索した」と弁明しました。笠井氏は「そうやって探さないと出てこないのか」と疑問を示し、2014年に陸上自衛隊研究本部が作成した「南スーダン派遣部隊に係る教訓要報」によれば、隊内で閲覧可能な「教訓センターデータベース(CGLLDB)」が存在していることを指摘。「過去の派遣や訓練などの教訓が蓄積されており、陸上自衛隊指揮システム等で閲覧可能」とあるとして、「今回の日報もこのなかにあったのではないか」とただしました。
稲田氏は「統幕のなかにあった」と日報の具体的な保存場所をはぐらかし、「確認して後日答弁する」として答えませんでした。
笠井氏は、日報は現場の派遣施設部隊から中央即応集団司令部に上げられ、蓄積される仕組みになっていると指摘。「『日報を廃棄した』というのがそもそもごまかしだ」と強調しました。
笠井氏は防衛省が「新任務付与」ありきで、南スーダンの危険な現実を国会と国民に隠し続け、隠ぺいしたと批判。「データ蓄積システムもきちんと把握していない。防衛大臣の資格が問われている」として、稲田氏の辞任を強く求めました。
【「しんぶん赤旗」2017年2月15日付】