新春随想/衆院議員笠井亮/31年ぶりの笑顔尊く
ネスカフェ、キットカット、しゃれたCMで知られるネスレ。この世界有数の多国籍企業を相手に、31年もの間たたかい続け、ついに歴史的和解をかちとった労働者の報告集会にかけつけ、私も強烈な感銘を受けました。
労働組合つぶしをねらった遠隔地配転や解雇など数々の理不尽な攻撃に、決して頭を下げずに頑張りぬいた労働者たち。平坦ではなかったであろう道のりを思うとき、その誇らしく晴れやかな笑顔に、たたかう人間はなんと美しく尊く、仲間がいることはなんと力強いものかとしみじみ感じ入りました。
そして日本共産党の国会論戦が和解への転換点として役立ったことは議員冥利(みょうり)につきます。OECD(経済協力開発機構)の多国籍企業行動指針に反すると国会で迫り、2007年6月、麻生太郎外相(当時)が「政府連絡窓口が調整し臨んでいく」と回答。事態が進展し、「元祖ブラック」といえる大企業との、同指針による初の解決事例となりました。
安倍政権が「世界一企業が活動しやすい国」にと新自由主義むきだしの攻撃を強めようとしているとき、労働者や国民を犠牲にした暴走に明日はない、国際ルールと正義のたたかいにこそ軍配が上がると確信させます。
参院選での躍進が、衆議院での党の存在感をも際だたせています。たたかいとガッツリ連帯、年始からダッシュする決意です。
【「しんぶん赤旗」2014/1/5付】