笠井政策委員長が批判/NHK日曜討論
日本共産党の笠井亮政策委員長は3日、NHK「日曜討論」に出演し、与党が今国会で成立を狙う残業代ゼロ制度を含む「働き方改革」一括法案やカジノ実施法案などについて「庶民の命や生活を犠牲にし、一部の人をもうけさせるものだ。それを進めている、ウソを平気でつく安倍政権は、総辞職すべきだ」と強調しました。
笠井氏は、「働き方改革」一括法案の「残業時間の上限規制」は、「月100時間未満という、過労死ラインまで残業を合法化する」と指摘。残業代ゼロ制度を「労働時間規制を適用しない労働者がつくられる歴史逆行の世紀の悪法だ」「成果があがるまで際限なく長時間労働が強いられる。過労死しても自己責任となる欠陥法案だ」と批判しました。
自民党の田村憲久政調会長代理がカジノ実施法案を「日本経済を支えていく」「地域振興の意味合いがある」などと述べたのに対し、笠井氏は「カジノは刑法で禁じる賭博場だ。人の不幸で金をもうけ、成長戦略と言うのはとんでもない」と批判。笠井氏は、カジノ実施法案の成立に反対する国民世論が7割にのぼり、与党推薦の参考人が慎重で十分な国会での審議を求めていることをあげ「カジノ企業の要求ではなく、国民の声を聞いて、法案を撤回すべき」と主張しました。
笠井氏は、北朝鮮問題について、対話による平和的解決の動きを歓迎すると表明。米朝首脳会談について「朝鮮半島の非核化と平和体制の構築を一体的・段階的にという、わが党が要請してきた通りに行われようとしている、この方向で成功させてほしい」と述べ、「日本は憲法9条を持つ国として、北東アジアの平和の激動を促進する流れにコミットし、その先頭に立つべきだ」と主張しました。
【「しんぶん赤旗」2018/6/4付】