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【第196通常国会】18/5/8「TPP関連法案」本会議質問(大要)

 日本共産党の笠井亮議員が衆院本会議で行った環太平洋連携協定(TPP)関連法案などについての質問の要旨は次の通りです。
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 まず安倍政権が引き起こしている異常事態について聞きたい。公文書改ざん問題、森友・加計疑惑、自衛隊「日報」問題、「働き方改革」に関するデータねつ造、財務事務次官のセクハラなど、いずれも民主主義の土台を根底から突き崩すもので、安倍総理自身に直結しています。
 とりわけ、公文書を改ざん・ねつ造して国会に提出し、虚偽の答弁が行われてきた前代未聞の事態は、国権の最高機関たる国会を冒涜(ぼうとく)し、立法・行政監視という国会の機能を危うくするものです。総理は、ことの重大性をどう認識しているのですか。一連の疑惑の全容解明は国民多数の声であり、国会審議の当然の前提です。いまこそ国民の代表たる国会が、与野党を超えて、その責務を果たさなければならない。そのことを政府・与党に強く求めるものです。
 TPP協定関連法案に関して質問します。日米首脳会談で、トランプ大統領が「アメリカ第一」の立場から、一方的な鉄鋼・アルミニウムの輸入制限を行いながら、「TPPに戻りたくない」「2国間協議がいい」と明言しているもとで、総理が新たな日米経済協議の枠組みづくりで合意したのは極めて重大です。
 総理は、アルミと鉄鋼の対日輸入制限の適用除外を求めましたが、トランプ大統領は「新しい合意をアメリカと日本の間で模索していく」と言いました。
 総理は会談で米国のTPP復帰を求めましたが、結局、「より高いハードル」を示されただけで、「2国間取引」でさまざまな要求をのまされるのではありませんか。しかも、総理は自ら進んで、貿易・通商問題の新たな協議機関の設置で合意しました。これは、トランプ大統領の2国間交渉重視の姿勢に迎合したもので、身勝手な対日要求の受け皿とされるのではありませんか。
 ハガティ駐日米大使は会談後、新たな交渉について、「現状の関税率では農業の優先順位は高い」と指摘しています。米国は、とくに乳製品と牛肉の関税削減や無税枠拡大についてどのような要求をしているのですか。
 TPP11は、日本がTPPで国際約束した関税撤廃と非関税措置撤廃の「出発点」です。これをベースに米国からは「譲歩」を迫られ、「再交渉」条項で加盟国からさらなる措置を求められないと断言できますか。TPP、TPP11、日米2国間交渉が、日本経済と国民生活に大打撃を与えることは必至で、きっぱりやめるべきです。
 外務省公表の日米首脳会談概要には、「安倍総理から、今後とも米国装備品を含め、高性能な装備品を導入すること」が「重要」だと伝え、トランプ大統領は「これを歓迎した」とあります。総理の側からさらなる米国製兵器購入を持ち掛けたのですか。巨額の兵器調達が及ぼす国民生活へのしわ寄せをどう認識しているのですか。
 今回の会談は、朝鮮半島情勢の大激動の中で行われました。総理がやるべきは、朝鮮半島の非核化と平和体制構築に向けた努力を後押しし、日朝平壌宣言に基づく核・ミサイル、拉致、過去の清算などの包括的解決につなげる外交努力ではないのですか。
 米軍基地の重圧に苦しめられてきた沖縄に新基地を押しつける計画は直ちに撤回し、米軍基地の抜本的縮小・撤去に踏み出すべきではありませんか。
【「しんぶん赤旗」1018.5.9付】

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