日立の英国原発輸出 「つけ、国民に回る」笠井氏
日本共産党の笠井亮議員は30日の衆院経済産業委員会で、日立製作所による英国への原発輸出計画を日本政府が推進している問題をあげ、国民に知らせないまま巨額の負担リスクを負わせようとしていると批判しました。
笠井氏は、日立の中西宏明会長が原発輸出について「政府がコミット(関与)しないとできない。それが日英政府とわれわれの共通理解」(2月13日の記者会見)と述べていると指摘し、「『共通理解』となるような日英政府間の文書があるのか」と質問。世耕弘成経産相は「外交上のやりとりで、あるかないかも含め、お答えを控えたい」と述べました。
笠井氏は、日立が1月末の決算説明会で株主らに対し、「日英政府にいろんな支援をお願いしている」と明かしていると紹介。同社が、100%の政府保証などが受けられるよう両国政府に相談中だと明かしたとの報道もあげ、「事業費3兆円規模の巨大プロジェクトに100%の政府保証を行えば、つけは国民に回る。国会と国民に秘密裏に進めるなど許されない」と追及しました。
世耕氏は「個別企業の利害に影響を及ぼす可能性がある。お答えは控える」と説明を拒否。「秘密であるのはいたしかたない」と言い放ちました。
笠井氏は「原発建設はハイリスク・ハイコストで、世界中で手を引く状況になっている」と述べ、「秘密だらけの原発輸出支援策はきっぱり中止すべきだ」と主張しました。
【「しんぶん赤旗」2018/3/31付】