沖縄・新基地問題 「負担軽減に逆行」
埋め立てによる米軍新基地が狙われているキャンプ・シュワブ(沖縄県名護市)を含む「中部訓練場」の上空で、米海兵隊がF35ステルス戦闘機を運用するため、日本政府が提供する空域の拡大を計画していることが15日、分かりました。同日の衆院外務委員会で日本共産党の笠井亮議員が米海兵隊の基地運用計画「戦略展2025」から明らかにしたもの。「中部訓練場」は、キャンプ・シュワブと隣接するキャンプ・ハンセン(同県金武町、宜野座村など)の通称。「戦略展望」は、辺野古新基地建設に伴って空域の高度制限を現在よりも上空に設定し直すことで、「さらなる空域が提供され」「訓練が向上する」などと記述しています。笠井氏は海に加え空でも提供空域が拡大すれば政府がいう「沖縄の基地負担軽減」に全く逆行すると指摘。この問題ですでに米側と協議が進んでいるのではないかと追及しました。外務省の富田浩司北米局長は「具体的内容は差し控えたい」としながらも、「米国とは様々な角度から協議している」と、この問題での日米間協議を事実上認めました。笠井氏は、米軍の制限空域拡大は日本の主権に関わる重大問題で、F35戦闘機まで運用されれば辺野古新基地に関する環境影響評価(アセスメント)も覆ると強調。機能強化につながる新基地建設には断固反対すると強調しました。
「しんぶん赤旗」2014年10月16日(木)より