笠井氏「国民主権に反する」
改憲手続き法(国民投票法)改定にかんする意見交換を行う衆院憲法審査会の幹事懇談会が20日、国会内で開かれ、日本共産党の笠井亮衆院議員が党の主張を表明しました。
このなかで笠井氏は、改憲手続き法は9条改憲の条件づくりが目的であり、「いま国民が求めているのは憲法改定ではない」と指摘。内容上も、改憲に必要な最低投票率の定めがないことや、公務員や教育者の自由な意見表明や国民投票運動を不当に制限していることなど、憲法の国民主権原理に反する不公正かつ反民主的内容だと厳しく批判し、「改定ではなく廃止すべきだ」と主張しました。
笠井氏は同日、自公両党の呼びかけで開かれた与党の同法改定案に関する意見交換会にも出席。与党側が、投票権年齢を改定法施行後4年間は「20歳以上」とし、公務員の投票運動の規制をさらに強める内容をあくまで基本とする若干の修正案を示しました。
笠井氏は改めて「自公案は9年間の議論の経過を無視し逆行するものだ」と指摘し、改定ではなく廃止すべきだと重ねて主張。「密室ではなく、法案提出前に正式の国会の場で議論すべきだ」と提起しました。
改定案について、みんなの党は共同提案に加わるとし、民主、生活両党は前向きな姿勢を表明。社民党は改憲手続き法に反対だとして共同提案には加わらない意向を表明しました。