「安全神話」に染まっていない専門家結集の独立規制機関こそ
日本共産党の笠井亮政策委員長代理は25日、NHKの「日曜討論」に出席し各党の政策責任者と討論し、野田政権が原発再稼働に突き進もうとしているのに対しただ一人、「再稼働ではなく、原発からの撤退」を明確に求めました。
福井県の大飯原発3、4号機(関西電力)の再稼働をめぐっては、民主党の前原誠司政調会長が「再稼働の最低限の条件が整った」と主張。自民党の茂木敏充政調会長は「再稼働ありきはよくない」としながらも「必要最小限の電力として原発は必要」と容認、たちあがれ日本も原発再稼働を主張しました。
これに対し笠井氏は、「最大の問題は安全かどうかだ。ストレステスト(耐性試験)で安全性が確認されないことは政府も認めている。それで政治判断するのは道理がない。福島の事故の究明なしの再稼働は新たな『安全神話』をつくる」「福島のような事故がまた起こったら日本はどうなるのか」と批判。「政府がやるべきことは再稼働の押し付けではなく、原発からの撤退の政治決断だ」と撤退を求めました。
その他の党も「地元合意や安全性の確認が不可欠」などと再稼働には難色を示しました。
4月からの発足が目指されていた原子力行政の規制機関のあり方については、笠井氏は「看板を替えても担い手が変わらないのでは駄目だ」とのべ、「安全神話」に染まっていない専門家を結集した独立性の高い機関をつくる必要性を強調。「それもできていないのに再稼働など論外」と重ねて主張しました。(「しんぶん赤旗」2012年3月26日付)