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【11.04.20】米原子力空母入港「口上書」を批判

米側の言い分伝えるだけの政府の対応を批判

 
 日本共産党の笠井亮議員は20日の衆院外務委員会で、横須賀基地(神奈川県横須賀市)に入港した米原子力空母ジョージ・ワシントン(GW)の安全は「完全に確保されている」とする在日米大使館の「口上書」は信用できないとして、政府の姿勢をただしました。
 笠井氏は、「口上書」が米原子力艦船について「福島第1原発の原子炉とは異なり、電力に依存せずに原子炉の物理的構造と水自身の特性のみで炉心を冷却できる」と説明していることをあげ、米側はGWの原子炉や核燃料の構造を公表しておらず、「どうして安全性を客観的に判断できるのか」とただしました。
 松本剛明外相は「技術的評価はコメントできない」と答弁。「口上書」は「事務的に受け取った」だけで、安全確認などのやりとりは一切していないと認めました。
 さらに笠井氏は、同型空母が1999年11月に座礁し、冷却システムの障害で原子炉2基が緊急停止する事故や、1980年代までの公開情報だけでも米海軍の核事故・事件が300件以上も発生していると指摘。米原子力艦が50年間一度も原子炉事故を起こさず「安全に運航してきた」とする「口上書」の偽りを示しつつ、「ただ米側のいい分をうのみにして(自治体などに)伝えるだけでは、主体的な安全確認の義務を果たしたことにならない」と批判しました。(しんぶん赤旗/2011年4月21日より)
◆審議録(bt_20110920121222.pdf

アメリカ領土内での米軍機の訓練費負担を批判

笠井氏は、3月30日に承認された特別協定で「米軍再編に係る訓練移転の拡充」として、「グアムなどアメリカの施政のもとにある領域」が追加されていることについて、その理由をただしました。松本外務大臣は「負担軽減に資するための規定で体制を整えている」と答弁しただけで、なぜ「アメリカの施政のもと」の規定を設けたかについて答弁しませんでした。
 笠井氏は「アメリカが訓練を希望する地域を無限定に日本の負担で実施するものだ」と批判し、沖縄周辺空域に位置する米軍のウォーニングエリア(訓練空域)の存在を指摘して、「嘉手納基地などの負担を根本的に軽減するためには、広大な訓練空域こそ削減・撤去すべきである」と要求しました。
 笠井氏はさらに訓練移転費は「特別協定(年間1881億円)とは別枠の予算計上になっていて制限がない」ことを指摘、こうした訓練移転費をそのままにして「復興財源としての消費税増税の検討は論外だ」と批判しました。
◆審議録(bt_20110920121222.pdf
◆米軍訓練移転に関する「しんぶん赤旗」報道と資料(bt_20110708171712.pdf

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