在日本大韓民国民団(民団)中央本部は11日、都内で新年会を開きました。日本共産党の志位和夫委員長が来賓として出席して祝辞を述べ、鄭進(チョン・ジン)民団中央本部団長、権哲賢(クォン・チョルヒョン)駐日韓国大使、李相得(イ・サンドゥク)韓日議連会長をはじめ、内外の参加者と懇談しました。
鄭団長は、韓国「併合100年」となった昨年一年間について、「日韓両国の未来を志向する潮流は強まった」と振り返り、「東アジアの未来をつくっていく中心は、日韓関係だと確信している」と述べました。他方、北朝鮮の延坪島砲撃などにより、南北関係が深刻な事態になっていると、北朝鮮を厳しく非難しました。
鄭氏はまた、永住外国人の地方参政権問題で、日本の一部に排他的な反対運動があることに言及。「参政権実現に不屈の意思でとりくみたい」と語りました。
志位氏は祝辞の冒頭、「セヘボクマニパドゥセヨ(新年おめでとうございます)」と韓国語であいさつ。昨年、民団や韓国大使館と意義ある交流が進んだことをうれしく思っていると述べ、日本共産党の国会議員全員が、日韓議員連盟に加入したことを紹介すると、会場から大きな拍手が起こりました。
志位氏は「朝鮮王室儀軌など日本に運び出された朝鮮文化財の返還」「永住外国人への地方参政権」の二つを2011年に取り組む課題として挙げ、実現のために超党派で努力したいと語りました。
また、昨年の北朝鮮の軍事挑発行動を批判。李明博(イ・ミョンバク)大統領が新年辞で「対話の扉は閉じられていない」と述べたことにふれ、問題を外交的に解決するための努力の必要性を強調しました。
新年会には日本共産党から志位氏のほか、緒方靖夫副委員長、穀田恵二衆院議員、笠井亮衆院議員、井上哲士参院議員らが出席しました。
(2011年1月12日「しんぶん赤旗」より)