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【10.03.17】岡田外相=有事核持ち込み 否定せず

笠井議員の追及で答弁

 
笠井議員「密約を廃棄し、三原則を堅持せよ」と要求
 岡田克也外相は17日の衆院外務委員会で、米軍核兵器積載艦船の日本寄港に関し、「(核兵器を作らず、持たず、持ち込ませずという)非核三原則を堅持する」としながら、「緊急事態」などで、核兵器を積んだ米艦船の一時寄港が必要な場合、「そのときの政権がギリギリの判断を、政権の命運をかけて行う」と述べ、“有事”の核持ち込みの可能性を認めました。日本共産党の笠井亮議員への答弁。笠井氏は岡田外相の答弁を強く批判し、非核三原則の堅持を求めました。
外務省が9日に公表した日米密約に関する「有識者委員会報告書」は、核持ち込みの密約文書「討論記録」の存在を認めながら、これを密約とは認めない見解を表明。岡田外相も、米政権が1991年と94年に水上艦船などから戦術核兵器を撤去する方針を決定したとして、「今後は日本に核が持ち込まれることはない」との見解を繰り返してきました。
 笠井氏は、米の政策決定は「通常」の場合についてであり、米国は「将来の危機」や「必要な場合」には随時、攻撃型原潜に核トマホークを搭載し、「使える能力を維持する」としていると指摘。岡田外相も「いざというとき原理原則を守るのか、例外をつくるのか、そのときの政権が判断すべきこと、将来にわたってそういったことを縛るというのはできない」と答弁、緊急事態において核持ち込みの可能性は残していることを認めました。
 外務省は、笠井氏の質問に対し、過去10年間(2000年~2009年間)で、「米軍の攻撃型原子力潜水艦の入港回数が500回」であること、そのうち核トマホーク搭載可能艦である「ロサンゼルス級潜水艦(改良型を含む)の入港回数は481回」であると答弁しました。
(資料=各年ごとの入港回数/PDFbt_20101111175500.pdf
笠井氏は、艦船や航空機の核兵器
搭載について肯定も否定もしない米国の政策も示し、「日米核密約があるもとでは、核兵器が持ち込まれる仕組みと体制は引き続き日本列島を覆っている」と指摘。密約を廃棄してこそ、核を持ち込ませないという原則の堅持が可能になると力説しました。
 笠井氏は、核トマホーク「退役」の影響を懸念する岡田外相の書簡に対するクリントン米国務長官の返書の有無を質問。同外相は、「返事はあった。日米外相会談でレターを下に議論を行っている」と答弁しましたが、内容については答弁を拒否しました。

◆審議録(PDF/bt_20100430121726.pdf) 

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