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【09.05.19】新型インフルエンザ対策で政府申し入れ

新型インフル 医療体制 抜本強化を 共産党が政府に申し入れ

申し入れをする笠井議員ら
日本共産党の新型インフルエンザ対策委員会(責任者・市田忠義書記局長)は十九日、麻生太郎首相に対し、国内での新型インフルエンザ患者の広がりを受け、医療体制の抜本的な強化などを求める緊急申し入れを行いました。
 発熱を訴える人からの相談が急増していることから、「発熱相談センターの相談担当者の増員や受付時間の延長などの体制を抜本的に強化」することとともに「自治体に対する緊急の財政措置」も求めました。
 医療体制の強化では、発熱外来の増設とともに発熱外来を持たない一般医療機関が対応できるよう財政的支援や、必要な薬品・資材の十分な提供を行うよう要求。「保育所・小学校等のいっせい休校で、看護師など医療従事者が出勤できない状況が生まれている」ことを示し、医療機関が独自に保育体制の確保などを行う場合の財政支援も求めました。
 医療費の負担軽減について、国民健康保険証を取り上げられた世帯に、緊急に被保険者証を発行し「受診の機会を失しないようにする」こと、低所得世帯の負担軽減をはかることを要請しました。
 この日、対策委員会は、国会内で厚生労働省や内閣官房から政府の対応について説明を受けました。このなかで、小池晃責任者代理(参院議員)らは、医療現場や自治体では、今回の新型インフルエンザウイルスに対応する政府のガイドラインが示されないことから混乱が広がっていることを示し、「科学的な根拠をもって、対応できる指針をすみやかに示すよう」に要求しました。
 対策委員会には、高橋ちづ子事務局長(衆院議員)、紙智子事務局次長(参院議員)、こくた恵二、佐々木憲昭、吉井英勝、塩川てつや、笠井亮の各衆院議員、井上哲士、山下芳生の両参院議員が出席しました。(2009年5月20日(水)「しんぶん赤旗」より)

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申し入れは以下の通りです。
 

新型インフルエンザ対策本部長 麻生 太郎殿

  新型インフルエンザに関する医療体制についての緊急申し入れ

        2009年5月19日
         日本共産党国会議員団 新型インフルエンザ対策委員会

1、医療相談体制の緊急強化について

・発熱などを訴える方からの相談が急増している。相談担当者の増員や受付時間の延長など発熱相談センターの体制を抜本的に強化すること。自治体に対する緊急の財政措置を行うこと。

2、発熱外来の体制強化など新型インフルエンザへの医療体制の強化について

・住民が近隣の医療機関で早期に受診できるように発熱外来を増設すること。新たな陰圧病床の確保、簡易陰圧装置の設置などの入院受け入れ体制を緊急に拡充すること。発熱外来を設置する自治体や医療機関への財政支援をおこなうこと。
・発熱外来を持たない一般医療機関で、慢性疾患患者や妊産婦などが、発熱した患者と分離して診察を受けることができるようにするため、プレハブの設置などに対して財政的支援を含めた支援を行うこと。新型インフルエンザ診療にあたる医療従事者にたいして、感染時の補償なども含めた支援をおこなうこと。
・感染症指定医療機関以外の医療機関に対しても、インフルエンザキット、マスク、ゴーグル、ガウンなどを支給すること。タミフル等抗ウィルス薬や必要な薬品・医療資材がこれらの医療機関に行き渡るよう、政府備蓄分の放出など流通経路を確保すること。
・透析患者が感染した場合の、受け入れ医療機関を緊急に確保すること。透析患者などのハイリスク患者に対する、抗インフルエンザ薬(タミフル等)の優先供給をおこなうこと。
・保育所・小学校等の一斉休校のため看護師など医療従事者が出勤できない状況が生まれている。新型インフルエンザへの医療体制確保の観点から、医療機関がおこなう独自の保育体制の確保などの努力に対して経済的な保障も含めて支援を行うこと。

3、医療費の負担軽減について

・政府は、国民健康保険証の資格証明書発行世帯について、発熱外来を受診した場合に被保険者証を所持する場合と同様に対応するような措置をとったが、これでは不十分である。発熱外来を持たない医療機関を受診する場合も含めて対応できるようにすること。資格証明書発行世帯について、緊急に被保険者証を発行して、医療機関受診の機会を失しないようにすること。資格証明書を持たない無保険者など、低所得世帯の医療費負担軽減をはかること。

以 上 

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