外務委員会で笠井議員の質問に言明
防衛省の松本隆太郎防衛政策局次長は二十八日の衆院外務委員会で、自衛隊が現在保有している四種類のクラスター(集束)爆弾を廃棄するとともに、クラスター爆弾禁止条約の例外扱いとされている最新型についても「導入する計画はない」と言明しました。日本共産党の笠井亮議員に答えたものです。
笠井氏は四月の同委員会で「憲法九条を持つ国として、全面禁止へ主導権を発揮すべきだ」と要求。国内外の世論に押される中、日本政府は十二月三日にオスロで予定されている禁止条約への署名式に参加を決めました。
同条約では子爆弾の数が十未満で自己破壊機能を持つなどの最新型については、禁止の例外扱いとされています。今回の政府答弁は、その保有もせず、クラスター爆弾をいっさい持たないことを表明したものです。
一方、松本次長は、代替として精密誘導爆弾を導入することを明らかにしました。
笠井氏は「(廃棄に伴う)新たな装備はいらない」と批判した上で、いまなおクラスター弾の保有に固執している米国などへの働きかけを迫りました。
中曽根弘文外相が「累次の機会を活用し、実効的な国際約束の作成を働きかけていく」と述べたのに対し、笠井氏は「主要保有国すべてが参加し、しかも例外をおかずに全面禁止するために日本は率先して力を尽くすべきだ」と求めました。
(2008年11月29日/しんぶん赤旗より