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【08.05.20】葛飾ビラ弾圧、無罪判決へ力一つに

最高裁に趣意書 報告集会開く

報告集会
 マンションの共用部分で日本共産党の都議会報告などを配った僧侶の荒川庸生さんが住居侵入容疑で逮捕され、東京高裁で不当な逆転有罪判決を受けた「葛飾ビラ配布弾圧事件」で二十日、荒川さんと弁護団が最高裁に上告趣意書を提出しました。直後に国会内で開いた報告集会には地元・葛飾区のほか各地から支援者ら約百人が参加。弁護人らが「最高裁が無罪と判断せざるを得なくなるよう、世論を盛り上げよう」と呼びかけました。
 荒川さんと中村欧介・主任弁護人らはこの日午後、最高裁に趣意書を持参。正門前に集まった支持者らが拍手で迎えました。
 趣意書は百ページあまり。荒川さんを有罪とした高裁判決の論理展開について「民主主義社会の根幹をなす政治的表現の自由が、憲法上優越的地位をもって保障されることを没却している」と批判。「憲法二一条一項(言論・表現の自由)の解釈を誤っている」「判決そのものが憲法二一条に違反する」などとしています。
 報告集会では、中村弁護士が趣意書の概要を説明。「最高裁に対して、荒川さんの行為で住民の権利が実際にどの程度侵害されたのか、事実に基づいて検討するよう求めている。趣意書の提出はひとつの区切り。今後は法廷の外で、不当判決を許さないという声を大きくしていくことが大切だ」と語りました。
 荒川さんはあいさつで、世田谷国公法弾圧事件などほかの弾圧事件に触れて「国公法や刑法など、使う法律はいろいろだが、運用の実態としては戦前の治安維持法による言論弾圧と変わらないのではないか」と指摘。「私の上告趣意書には、最高裁は憲法の守り手であってほしいと書いた。世論づくりでたたかいを進めたい」と述べました。
 集会には日本共産党の笠井亮衆院議員も出席。一連の弾圧事件について「権力に対して批判的な言論活動だけを立件している。委縮効果をねらっていることは明らかだが、逆に、権力が市民の運動に脅威を感じていることの表れでもある。無罪判決に向けて力を合わせよう」と呼びかけました。
[2008年5月21日(水)「しんぶん赤旗」より]

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