給油は戦争支援
衆院委で笠井議員 日本外交の転換迫る
日本共産党の笠井亮議員は三十日の衆院テロ特別委員会で質問に立ち、米軍主導の報復戦争の支援ではなく、アフガニスタンで始まっている政治的解決の動きを支援する外交に転換するよう福田康夫首相に迫りました。首相は「和平プロセス推進は重要だ。支援してまいりたい」と認めましたが、自衛隊の給油活動は「継続すべきだ」としがみつく態度を示しました。
笠井氏はまず、海上自衛隊が給油している米第五艦隊の幹部自身が「われわれはいま三つの戦争に従事している」と述べていることなどを示し、米軍がイラク作戦、アフガン作戦、海上作戦という三つの任務を一体的に遂行していることを指摘しました。
具体例として、ファルージャでの住民殺りくなどイラク作戦に加わったエセックス遠征打撃群(二〇〇四年八月、沖縄から出港)の揚陸艦ジュノーに自衛隊が給油した例をとりあげ、当時外務省も同遠征打撃群は「イラクでの米軍の作戦に向かう」と国会答弁していたと追及しました。石破茂防衛相は、ジュノーが給油のさい、アフガン作戦に従事していたことは「外交ルートなどを通じてアメリカに確認した」と述べるだけで、確認の具体的根拠は何ら示せませんでした。
笠井氏は、給油は戦争支援にほかならないと強調したうえで、「報復戦争では事態の悪化しかもたらさない」と指摘。アフガンでは、アルカイダの一部ではないタリバンと交渉するという「平和と和解のプロセス」が始まっていることを紹介し、首相の認識をただしました。